デジタルアンプとデジタルスピーカ 4

サウンドコラム 音とオーディオの四方山 vol.46
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音とオーディオの四方山

効率、発熱、クロスオーバー

デジタルアンプとデジタルスピーカ 4 /デジタルアンプの特徴 3
46

このコラムは無料メールマガジン「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64(2002年8/15〜2004年11/18)に音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。

デジタルアンプとデジタルスピーカについての話題を続けます。 前回は伝送系と構成についての特徴でした。今回は、最初にも大きな特徴の1つとして挙げました効率についてです。

アナログアンプのプッシュプル方式
アナログアンプのプッシュプル方式 image

電力効率の良いアナログのB級アンプの出力段は±半波に対応するアンプを2つ組み合わせて全波の信号の増幅を行っています。

プラス側はゼロからプラス最大値まで、マイナス側はゼロからマイナス最大値までの信号を分担して増幅出力したものを合わせてプラス、マイナスの信号にします。

クロスオーバー歪み

プラスとマイナスの出力が合成される部分はクロスオーバーと呼ばれます。

2つのアンプの出力を合成するため全く同じ動作をしないとクロスオーバー部分でうまく連続しなかったり、 プラスとマイナスがアンバランスになります(ならないように設計されているわけですが) クロスオーバー部分での歪みをクロスオーバー歪みと呼びます。

          ┏━━━━┓ +
        ┌→┃プラス ┃──┐
        | ┗━━━━┛  |      
  出力信号 ─┤         ├─→ スピーカ出力
        | ┏━━━━┓  |
        └→┃マイナス┃──┘
          ┗━━━━┛ −

半導体アンプの発熱と効率

プッシュプル方式は、それぞれを分担する半導体のアンプが使われていますが、 半導体はスイッチのようにオン、オフのレベルでは安定的に動作しロスがなく、発熱が少ない性質があります。 逆にオンとオフの間の中間状態には効率が悪く、熱に変化してロスが生じます。

ゼロレベルと最大レベルでは安定的ですが、途中のレベルでは、ロスとそれに伴う熱が発生します。 「途中のレベルでは」といわれても、アナログの信号ですからほとんどが途中のレベルの信号ですから、ほとんど出力している間中、ロスが発生しているといえます。

ヒートシンク(放熱板)

パワーアンプのトランジスタには大きなヒートシンク(放熱板)に取り付けられて放熱するようになっていますが、ヒートシンクが必要なパワーアンプの熱はこのようにして発生しています。

スイッチ動作のみで中間状態が少ないデジタルアンプ

デジタルアンプの場合には、半導体はスイッチ動作しかしていませんから、発熱ロスが発生するのはオンとオフの過渡状態の時になり少なくなります。 アナログ波形を増幅しないので中間レベルがなく、ロスが少なくなり熱も発生しなくなります。

ディジタルアンプが効率が良い大きな秘密はここにあります。

発熱による特性変化の影響

さて、半導体は温度によって特性が変化するという性質もあります。 自身の発熱であっても、温度が上昇することには違いないので信号を増幅しているときに少しずつ熱による特性変化をしつづけています。 この熱による変化によって増幅される出力が変動し僅かに歪みが生じます。

お気づきかもしれませんが、特性の変化がプラスとマイナスで別々に発生しているため、クロスオーバー部分も変動しつづけるため、クロスオーバー歪みも微小に変化している状態になります。

デジタルアンプの場合には、先に述べたようにスイッチ動作しかしていませんから発熱は少なく、熱による歪みが少なくてすみます。 クロスオーバー部分が原理的に存在しませんからクロスオーバー歪みは発生しません。これが原理的にデジタルアンプが優れている理由です。

サウンドコラム 音響とオーディオの四方山

音響システムやオーディオ、AVに関連した雑記

「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64に 音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。

サウンドコラム 音とオーディオの四方山

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.41〜50

50コーデックキラー
音声圧縮エンコードとノイズ
49自衛隊の大砲を使ったコンサート
チャイコフスキー序曲「1812年」
48デジタルアンプとデジタルスピーカ 6
デジタルスピーカの特徴 2
47デジタルアンプとデジタルスピーカ 5
デジタルスピーカの特徴 1
46デジタルアンプとデジタルスピーカ 4
特徴 3 - 効率、発熱、クロスオーバー
45デジタルアンプとデジタルスピーカ 3
特徴 2 - パワーアンプと伝送
44デジタルアンプとデジタルスピーカ 2
デジタルアンプの特徴 1 - シンプルな構成
43デジタルアンプとデジタルスピーカ 1
D級アンプと消費電力
42プレーヤーとメディアのハイブリッド化
BD / HD DVD / DualDisk
413D音響システムとスピーカ・アレイ
Iosono(アイオソノ)とサラウンド

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.31〜40

40音効とCGスペクタクル映画
映画の音響効果とリアリティ
39開発者の音作りと発想
デジタルの音作りと哲学
38海の音響技術 後編
海洋音響トモグラフィー/深層海流の計測
37海の音響技術 中編
音響チャンネル(SOFAR) 音響哨戒網
36海の音響技術 前編
海洋の音響技術ソナーと低周波ソナー
35チェンバロにタンチョウヅルの羽根
サウンドコラム 35
34VoiceXML 2.0勧告案公開
サウンドコラム 34
33騒音性難聴の防止薬品
サウンドコラム 33
32闇と静寂
サウンドコラム 32
31Inter BEE 2003 とHD放送
SD、HD、テレビ解像度

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.21〜30

音響冷却方式と水冷式 / 魔法の杖と音声認識の確率(自動音場調整AVアンプのレビュー) / 過去と周期と予想 / 音の記憶 / 録音テープの「肉声」 / 米国のCD市場の変化とCCCD / 音質?デザイン? / 機械の音のリアクション / 3D音響のトラッキング付き配信(ヘッドホンの立体音響, ヘッドトラッキング) / 地上デジタルTV 開始とInter BEE

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.11〜20

CDを再生できないCDプレーヤー CCCD(Copy Control CD) / 音質は確実に落ちている? / 手軽に音響測定 / アカデミー音響賞、音響効果賞 / デジタルTVの双方向性 / テクノロジーと本質の視点( デジタル・オーディオは高音質か? ) / PCMはCDと同じ? / デジタルアンプの時代( デジタルアンプのコンシューマ化 ) / オーディオ機器への音楽配信 / 家庭の音場補正

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.01〜10

デジタルオーディオと記録 DVD製造者認識コード(Disc ID) / CD誤り訂正と音質、ピット、誤り訂正 / CDリッピングで音質向上? / パソコンのサウンド機能 / 人間の耳−最も優れた音のセンサー(精密測定用マイク, カクテルパーティー効果) / パソコンの静音設計とノイズ / ホームAVサーバー / TV放送の音声と帯域 / パソコンVS家電 - データ交換 / DVDの評価表現「劇場上映時と」

サウンドコラム 音響関連イメージ

サウンドコラム 音響測定編

音響測定、音圧レベル分布、伝送周波数特性

「アメニティ&サウンド 音と快適の空間へ」のvol.1〜10に連載していた 音圧レベル分布と伝送周波数特性に関連したコラムをサウンド コラムのページに編集して掲載しました。

サウンドコラム 音響測定編

サウンドコラム 音響測定編 音圧分布

音圧レベル(SPL)、オクターブバンド、dB、ノイズ

サウンドコラム 音響測定編 周波数特性

周波数、基音と倍音、無響室、フラット再生

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Inter BEE 2014 参考出品の報告 - 幕張メッセ 2014年11月19日(水)〜21日(金)

放送用音声比較装置 ABE-2100Cを国際放送機器展に参考出展しました。 ご来場ありがとうございました。

Inter BEE 2014(国際放送機器展) 放送用音声比較装置 ABE-2100C (Sound Comparator) 参考出展の報告

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