テクノロジーと本質の視点

サウンドコラム 音とオーディオの四方山 vol.16
音響,AV サウンドコラム
NC曲線と騒音計 音響測定 image コネクタ、配線と測定器 音響測定 image 無響室 スピーカユニット特性測定 image マイク、ミキサー、A/D変換 インパルス応答 image 音圧分布、ホールのワイヤーフレーム 音響測定 image

音響技術とソフトウェア、ハードウェア開発

音響と開発 : Sound & Development
株式会社エーアールアイ / ARI
ARI CO.,LTD.
音とオーディオの四方山

テクノロジーと本質の視点

デジタル・オーディオは高音質か?
16

このコラムは無料メールマガジン「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64(2002年8/15〜2004年11/18)に音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。

「IT化はローコスト化ではない」というITバブルに対する記事を見かけました(それほど最近(2003年4月掲載時)でもないかもしれません)

IT化が即、ローコスト化をもたらすものではなく、IT化によって、業務が効率化できる場合には、業務のローコスト化が図れるのであって、多大な設備投資や、業務改善を伴わないIT化は、かえってコスト増につながるというものです。

あらためて言われなくても、あたりまえだという気がしますが、IT化に限らず、あらゆる技術について、このような「技術=何かの特性」と置き換えられた認識が一人歩きしているものは存在しているように思います。

IT(インフォーメーション・テクノロジ)は、業務ローコスト化の本質ではないという自明のものですがオーディオでは「デジタル=高音質」のような置換が存在しているように、様々な技術について、本質ではない認識がなされる場合は多いように思います。

  ▼やはり「IT」の用語説明といえば...
    @IT(アットマーク・アイティ) Insider's Computer Dictionary
    IT(Information Technology)【アイ・ティー】
    http://www.atmarkit.co.jp/icd/root/44/748663944.html

デジタル・オーディオは高音質か?

あらためて語るまでもなく、「違う」ということは皆様も良くご存知の通りです。

ただし、デジタル・オーディオ聡明期にCDの規格や製品を持ってオーディオ評論などで語られたような、アナログ対デジタルという意味ではありません。

デジタル・オーディオの本質は、記録再現性(同様の理由で伝送経路での耐ノイズ性能)を「工業的」に高音質化することが比較的容易であるということに尽きるかと思います。

デジタル・オーディオの本質が、ノイズに強いわけでも、高音質なわけでもありません(アナログ・オーディオを支持するつもりではありません)

工業的な技術によって伝送経路や記録媒体での再現性(ノイズや歪などによる劣化)を向上させるのに都合が良い方式であるというのが、デジタル・オーディオの本質であると言えます。

オーディオに限らず、通信も、映像も、NC加工なども全てデジタル化については同様の本質がスタートラインであることを認識することが重要です(さらに、信号処理技術や数学的手法による加工処理などを実現するのが容易であるというのも重要な点です)

  ▼ご参考まで(内容に関係があるわけではありません)
    EDN Japan Cover story 2003年4月号
    「高分解能デジタル・オーディオ技術を総ざらい」
    http://www.ednjapan.com/edn_j/2003/04/cover0304.html

余談ですが、かつて、80年代に、サンプリング音楽の楽器として名を馳せたE-mu社のイミュレーターという楽器がありました。

サンプリングというのは、音をデジタル録音したものをピッチ(音程)を換えて再生したり音質を加工することで楽器とするものです。

当時のサンプリング音源の解像度は8ビット(ノンリニア)、ですから当然、音はローファイです。アナログ楽器よりは、明らかにローファイですが、記録された音の再現性の高さというデジタルの本質は備えています(E-muの音の加工はアナログでハイブリット方式の音源と言えます)

アナログ方式のサンプリング楽器には、メロトロン、ノバトロンというアナログテープを利用したものがあります。

今は、もう、テープ式の後継機はありませんが、音楽CDで音を聴く事ができます。

有名な所では、レッドツェッペリンの「天国への階段」という曲の冒頭のパンフルートの音がメロトロンです(昨年だったか、TVドラマの主題化になっていたので、TVスポットなどでも流れていました。しかし、スポットではパンフルートが出てくるところまでは使って無かったと思います。番組では7分を超える長い局をどこで切っていたのか知らないのですが、イントロはカットしていないと思います)

  ▼E-mu社のアーカイプスにE-IIIなどの古い機種のカタログがあり
    ます(E-MU/ENSONIQ社になっていることもあってヒストリーとい
    うほど古いものまではありません)

    http://www.emu.com/

  ▼ノバトロンはデジタルで生きているようです。
    ドイツ・フランクフルト2003 musicmesseでの発表が
    掲載されています(2003年3月6日)
    (株)フックアップの取り扱いです。
    http://www.hookup.co.jp/

余談になりましたが、NC(数値制御)加工でも、職人のアナログ的感覚の方が上であっても、NC加工でデジタル化することによって職人技が、かなりのレベルまで再現できることが有用であると認識されています。

NC加工が精度があるもの」というのは、NCの本質ではなく、ある領域での再現精度が優れているということが重要な性質です(ご存知のようにハイテク、高精度ですが)

写真、特にレントゲンなどでは、アナログ方式の方が再現精度が優れているかもしれません(現段階では)

技術とその本質を見る視点というのは重要ですね。

サウンドコラム 音響とオーディオの四方山

音響システムやオーディオ、AVに関連した雑記

「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64に 音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。

サウンドコラム 音とオーディオの四方山

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.41〜50

3D音響システムとスピーカ・アレイ Iosonoとサラウンド / プレーヤーとメディアのハイブリッド化(BD,HD DVD,DualDisk) / デジタルアンプとデジタルスピーカ(D級アンプと消費電力, 特徴-シンプルな構成- パワーアンプと伝送 -効率,発熱,クロスオーバー,デジタルスピーカの特徴) / 自衛隊の大砲を使ったコンサート / コーデックキラー(音声圧縮エンコードとノイズ)

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.31〜40

InterBEE2003とHD放送(SD,HD,テレビ解像度) / 闇と静寂 / 騒音性難聴の防止薬品 / チェンバロにタンチョウヅルの羽根 / 海の音響技術(低周波ソナー LFAS, SOFAR, SOSUS, 音響トモグラフィー, 深層海流の温度計測) / 開発者の音作りと発想(デジタルの音作りと哲学) / 音効とCGスペクタクル映画(映画の音響効果とリアリティ)

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.21〜30

30地上デジタルTV 開始とInter BEE
サウンドコラム 30
293D音響のトラッキング付き配信
ヘッドホンの立体音響/ヘッド トラッキング
28機械の音のリアクション
サウンドコラム 28
27音質?デザイン?
サウンドコラム 27
26米国のCD市場の変化とCCCD
サウンドコラム 26
25録音テープの「肉声」
サウンドコラム 25
24音の記憶
サウンドコラム 24
23過去と周期と予想
サウンドコラム 23
22魔法の杖と音声認識の確率
自動音場調整AVアンプのレビュー
21音響冷却方式と水冷式
サウンドコラム 21

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.11〜20

20家庭の音場補正
サウンドコラム 20
19オーディオ機器への音楽配信
サウンドコラム 19
18デジタルアンプの時代
デジタルアンプのコンシューマ化
17PCMはCDと同じ?
サウンドコラム 17
16テクノロジーと本質の視点
デジタル・オーディオは高音質か?
15デジタルTVの双方向性
サウンドコラム 15
14アカデミー音響賞、音響効果賞
サウンドコラム 14
13手軽に音響測定
サウンドコラム 13
12音質は確実に落ちている?
サウンドコラム 12
11CDを再生できないCDプレーヤー
CCCD(Copy Control CD)

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.01〜10

デジタルオーディオと記録 DVD製造者認識コード(Disc ID) / CD誤り訂正と音質、ピット、誤り訂正 / CDリッピングで音質向上? / パソコンのサウンド機能 / 人間の耳−最も優れた音のセンサー(精密測定用マイク, カクテルパーティー効果) / パソコンの静音設計とノイズ / ホームAVサーバー / TV放送の音声と帯域 / パソコンVS家電 - データ交換 / DVDの評価表現「劇場上映時と」

サウンドコラム 音響関連イメージ

サウンドコラム 音響測定編

音響測定、音圧レベル分布、伝送周波数特性

「アメニティ&サウンド 音と快適の空間へ」のvol.1〜10に連載していた 音圧レベル分布と伝送周波数特性に関連したコラムをサウンド コラムのページに編集して掲載しました。

サウンドコラム 音響測定編

サウンドコラム 音響測定編 音圧分布

音圧レベル(SPL)、オクターブバンド、dB、ノイズ

サウンドコラム 音響測定編 周波数特性

周波数、基音と倍音、無響室、フラット再生

≪ サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山 ≫

Inter BEE 2014 参考出品の報告 - 幕張メッセ 2014年11月19日(水)〜21日(金)

放送用音声比較装置 ABE-2100Cを国際放送機器展に参考出展しました。 ご来場ありがとうございました。

Inter BEE 2014(国際放送機器展) 放送用音声比較装置 ABE-2100C (Sound Comparator) 参考出展の報告

《 テクノロジーと本質の視点 /デジタル・オーディオは高音質か? :サウンドコラム 16 》

株式会社エーアールアイ/ARI CO.,LTD.
東京都八王子市横山町6丁目9番 丸多屋ビル8F
tel:042-656-2771 fax:042-656-2654

ARIはアナログ、デジタル音響機器の ハードウェア開発ソフトウェア開発、 製品、受託開発を行なっています。試作、研究開発や特注機器などのソフト、ハード、システムの設計から製造までご相談いただけます。

エーアールアイ会社情報
製品情報と販売
音響と開発・サービス
音響機器メーカーと代理店

ご利用案内 | 免責事項 | 音響とAVのサイトマップ | 株式会社エーアールアイ | 東京都八王子市横山町6丁目9番 丸多屋ビル8F

Copyright(c) 2001-2017 ARI Co.,Ltd. all rights reserved.