このコラムは無料メールマガジン「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64(2002年8/15〜2004年11/18)に音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
以前にこのコラムで、静穏パソコンの話題を取り上げたことがあります。現在のようにAV性能などを重視したタイプのいわゆる「テレパソ」は空冷ファンなどの騒音が無視できない状況です。
▼パソコンの静音設計とノイズ
バックナンバー 2002年11月7日 vol.17
http://www.ari-web.com/mm/bn/20021107.htm
自宅で個人用のサーバーを持っている方などは、24時間稼動状態にしているため、室内に設置しているサーバーの騒音が悩みの種となっている方もいらっしゃるようです。
サーバーの場合には、防音箱にでも押し込めたいところですが、空冷のための換気や空調も問題となるため簡単ではありません。
今月(2003年7月掲載時)の月刊ASCIIにも、静穏化パーツによるパソコンの静穏化の記事も掲載されていましたが、DVDとディスプレイがホットになり、CPUの高速化路線が劇的になった昨年あたりから騒音は関心の高い問題となってきたように見えます。
米インテルも昨年の4月(2003年7月掲載時)の技術誌に冷却騒音の問題を取り上げ、性能のみならず、静穏設計にしなければ、今後は、パソコンユーザーには、受け入れられないと数ページに渡って訴え掛けていたとのことです。
米国での冷却騒音は、一般に想像されるような静かなものではなく、掃除機を思い出すような騒音などと言われるようなファンの騒音を問題にしていますが、AV機器のように利用するということになると、掃除機レベルではなく、CD-ROMドライブの振動音や電源までかなり、の静穏性を求めることになります(現在のVCRのレベルでしょうか)。
e-macではファンレスの静穏性をアピールしたアップル社も、G4では、通称「風洞」と呼ばれ、ユーザーに"g4noize.com"という騒音に対するキャンペーンサイトを作られ多くのユーザーが不満を表明していたようです。
▼ユーザーの抗議活動が奏功? アップル、製品のノイズ問題に対応
Hot Wired News 2003年2月26日
http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20030228201.html
以前は、パソコン周りの騒音と言えばドットインパクト・プリンタでしたが、今では、カーボンを利用する伝票などを除いてドットインパクト方式も利用されなくなっていますので、パソコンの騒音と言えば、プリンタの印字ノイズという図式も無くなってきました(インクジェット方式のプリンタは静かですが、レーザープリンタの騒音はそれなりのものがあります。ドットインパクト方式のような耳ざわりなノイズ音ではありませんが)。
音響技術の中に、熱を音(振動エネルギー)に変換するという技術もあります。
多孔質吸音材などは音を熱に変換しますが、その逆に熱を運動エネルギーに変換して吸熱するという原理です。
音響変換方式を実用化してパソコンの、CPUのクーリングに応用するのは、能率的に考えても難しいでしょうし、騒音という面で考えれば、新たな騒音源になってしまいますので本末転倒となりますが、音に変換した後にさらに電気に再度変換するということを考えている人もいるようです。
集中的に高音を発するCPUの冷却の本命は水冷式の冷却だという説があります。
NECの夏モデル(2003年7月掲載時)パソコンでは、水冷式冷却をアピールしたモデルが発売されていますし、昨年(2003年7月掲載時)は、日立が水冷式のノートPCを発表していました。
水冷式が本命となるのでしょうか。
音響システムやオーディオ、AVに関連した雑記
「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64に 音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.41〜503D音響システムとスピーカ・アレイ Iosonoとサラウンド / プレーヤーとメディアのハイブリッド化(BD,HD DVD,DualDisk) / デジタルアンプとデジタルスピーカ(D級アンプと消費電力, 特徴-シンプルな構成- パワーアンプと伝送 -効率,発熱,クロスオーバー,デジタルスピーカの特徴) / 自衛隊の大砲を使ったコンサート / コーデックキラー(音声圧縮エンコードとノイズ) |
サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.31〜40InterBEE2003とHD放送(SD,HD,テレビ解像度) / 闇と静寂 / 騒音性難聴の防止薬品 / チェンバロにタンチョウヅルの羽根 / 海の音響技術(低周波ソナー LFAS, SOFAR, SOSUS, 音響トモグラフィー, 深層海流の温度計測) / 開発者の音作りと発想(デジタルの音作りと哲学) / 音効とCGスペクタクル映画(映画の音響効果とリアリティ) |
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音響測定、音圧レベル分布、伝送周波数特性
「アメニティ&サウンド 音と快適の空間へ」のvol.1〜10に連載していた 音圧レベル分布と伝送周波数特性に関連したコラムをサウンド コラムのページに編集して掲載しました。
サウンドコラム 音響測定編 音圧分布音圧レベル(SPL)、オクターブバンド、dB、ノイズ |
サウンドコラム 音響測定編 周波数特性周波数、基音と倍音、無響室、フラット再生 |