F1とコンピュータ技術 前編

技術開発コラム:技術・開発の閑話-2- vol.19
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技術・開発の閑話

F1とコンピュータ技術 前編

技術・開発の閑話-2-
19

このコラムは無料メールマガジン「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.36〜vol.64(2003年8/21〜2004年11/18)に音響と開発の関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。

F1とコンピュータ イメージ

今回は、興味深い「ITが支えるF1世界最速技術(前編/後編)」という記事があり、F1最終戦(ブラジルGP)が明日(2004年10月掲載時)から開催されるタイミングでもありますので、自動車レースのフォーミュラー1とコンピュータ技術の話題をこのコラムにさせていただきます。

F1とハイテク技術とレギュレーション

自動車レースのレギュレーション(ルール)は、通常かなり細かく決められています。

F1もレギュレーションは細かくなってきていますが、それでも、初期の志の断片からか、技術開発や工夫の余地がない所まで厳密にはなっていません(良い点でも悪い点でもあります)

これは技術の競争の片鱗を見ることができるという点で、厳密、もしくは、標準化された同じ車両を使うレギュレーションのカテゴリのレースとは異なる楽しみ方ができる点でもあります。

かつてマクラーレン・ホンダをアイルトン・セナ選手がドライブして日本でもF1ブームになっていた時には、エンジンはターボ(強制吸気)、アクティブ・サスペンションなどの電子制御の技術が導入されて技術を競い合っていたような時代でした。

現在のF1ではその当時は適法だった技術も安全性やスポーツ性などの観点から禁止されている技術があります。ターボもアクティブ・サスペンションも現在は禁止です。

エンジンは自然吸気の3000cc、電子制御もある程度限られ、ローンチ・コントロール(発車を最大効果にするための自動エンジン制御)や、4輪独立ブレーキ、電子制御ディファレンシャルなど後に登場した技術も制限されたものは少なくありません(走る前に禁止されるものもありますが……割と細かいところが解釈次第の傾向のようで判断が保留されたりシーズン中に禁止にしてみたりという点は公平性と厳密さにおいて短所とも言われます)

電子制御関係の過去の概略はCNETの前編の記事が簡潔にまとめられています。

  ▼ITが支えるF1世界最速技術(前編)
    CNET Japan 2004.9.27
    http://japan.cnet.com/special/story/0,2000050158,20074778,00.htm

過去にはフライ・バイ・ワイヤーはドライバーを補助するものとして電子制御を全面禁止するという動きもありましたが、現在は電子制御自体は制限付きで残るグレイゾーンのままともいえる状態で適用されています。

速度を押さえる

自動車レースの最高峰のF1で何故ハイテク技術を禁止するのかとい思われるかもしれませんが、「安全性」「スポーツ性」「コスト」という点で禁止されているものです。

「安全性」は誰も異存はないことでしょう。安全性の中には毒性のある貴金属の使用禁止なども含まれますし、事故時の脱出やタイヤの飛散防止ワイヤー、火災の防止(燃料)などが主なものです。

「スポーツ性」は「ドライバーによるモータースポーツ」という視点ですが、資金力や技術によるチームの差が大きくならないようにというような配慮がなされることがあるため、万人が納得できる規定に収まるとは限らないものです。

チームの差を無くすには早いチームを遅くするしかありませんからスピードを出しにくい車やルールにすることになります。

過去のコースレコードが記録更新できない場合があるのは、コースの改修と(速度が出ないように)レギュレーション変更によるところが大きいと言えるでしょう。

スポーツ性、チームの貧富の差を少なくする、速度を落として、追い抜きの機会を作るという規則は、技術の競争という点とは相容れない所があるかもしれません。

「コスト」は近年よりホットになってきた視点です。開発競争によるコストの高騰を押さえレース興行を安定させるものです。

チーム格差を小さくすることも含まれ、ハイテク禁止はこの点でも制限の対象になります。

IT系の利用

ここまでは車両と規則の話ですが、CNETの記事にあるように、現在のF1の開発やピットでは、パソコンを利用したIT技術も沢山利用されています。

ITの利用については、後編の記事に品質管理やシミュレーションに関してあまり見かけない興味深い内容が書かれていますが、長くなってしまいましたので、このあたりは次回に。

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技術・開発の閑話 -2-

ソフト、ハードウェア 技術関連の雑記

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技術・開発の閑話 -2- :技術開発コラム

技術・開発の閑話-2- vol.11〜20

20F1とコンピュータ技術 後編
技術・開発の閑話-2-
19F1とコンピュータ技術 前編
技術・開発の閑話-2-
18ソフトウェアの標準と部品化 8
標準と生産管理
17ソフトウェアの標準と部品化 7
遺産と再生産
16ソフトウェアの標準と部品化 6
重要な課題
15ソフトウェアの標準と部品化 5
リファクタリング
14ソフトウェアの標準と部品化 4
アジャイル開発
13ソフトウェアの標準と部品化 3
新開発ツールと再生産
12ソフトウェアの標準と部品化 2
戦術と戦略の誤解
11ソフトウェアの標準と部品化 1
技術・開発の閑話-2-

技術・開発の閑話-2- vol.01〜10

10NHK技研公開 2004
超高精細映像システム
09Googleローカルファイル検索へ
技術・開発の閑話-2-
08専門ドメインの基礎範囲 2
高度な統合化による構造変化
07専門ドメインの基礎範囲 1
技術・開発の閑話-2-
06Prescottリリース
技術・開発の閑話-2-
05NDAと情報公開
技術・開発の閑話-2-
04エラーとコスト
ゼロ除算/ブルースクリーン /XP
03リアルタイムとベストエフォート
技術・開発の閑話-2-
02HDD容量の差
天使の分け前(Angels' share)
01「ありえない」
フェイルセーフと安全機能の連鎖

ソフトウェア開発コラム : 技術・開発の閑話

ソフトウェア開発と開発ツール関連の雑記

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技術・開発の閑話 :ソフト開発コラム

技術・開発の閑話 : ソフト開発コラム

ファームウェア開発(組込み)の技術 /
デバッギング・ミステリー

開発ツールの話 : ソフト開発コラム

ソフトウェアの分類 /
CPUとDSPのアーキテクチャの違い

プロジェクト初期 ツール評価 : ソフト開発ツールの話

プロジェクト初期のツール評価 / プログラムの動作・ソースの作成 / コード生成 アセンブラ、コンパイラ / 型変換を伴う式評価(コード生成) / 暗黙のライブラリ(コンパイラ生成コード) / 組込みCPUのメモリアクセス / コード生成〜デバッガ

デバッガとICE ツール評価2 : ソフト開発ツールの話

CPU,DSPの内部の状態モニター / プロセッサ周辺のモニター(メモリ、I/O) / 実行の停止(ブレーク) / シングルステップ実行 / 任意部分の実行 / ヒストリー - 実行トレースとコマンド / 各種ファイルのロード、セーブ / シンボル化

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3GPP対応 携帯電話開発用音響測定システム
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