音圧レベル分布:測定の作業、方法

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サウンドコラム 音響測定編

測定の作業、方法 /dBデジベルとは

音圧レベル分布の測定 2/5
02

このコラムは無料メールマガジン「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.1〜vol.10(2002年3/7〜7/18)に音響測定の関連コラムとして連載していたvol.2の音響測定のコラムを編集掲載したものです。

この連載は、音響業務関連として音響測定や音に関する内容をお届けしています。前回は、音圧レベル分布を測定する理由などについて少しご紹介しました。今回は、音圧レベル分布測定の作業、方法についてご紹介します。

音響測定

音響測定にも、いろいろありまして、騒音や、防音(遮音)、スピーカなどの音響機器の特性測定や、工業機器の騒音レベル測定音響探査測定、医療機器などでの超音波測定、そして、ホールや劇場などの放送サービスの特性測定まで、幅広く利用されている音響技術で測定が行われます。

ARIの音響測定業務は、最後の放送サービスや拡声などでの音響特性を測定する分野になります(これは、前回にお話しした通りです)

dB デジベルとは

人間の聴覚は、物理的な刺激が2倍、4倍、8倍…というように倍増すると、はじめて等間隔で音の感覚が大きくなったように感じるという法則を導き出した先人がいます。

「感覚が物理量に比例する対数的性質を持っている」
(Wever-Fechnerの法則)

通常「音」の強さを表すための基準を定め、比例する対数をとって、人間の聴覚上の尺度として解り安いようにしたのがデシベル(dB)という単位です。

デシベルは、目的によっていろいろな単位があり、dBVdBvdBm など基準や対数の取り方、目的によって利用する単位は色々です。

測定方法

測定方法などと言うと難しく聞こえますが、要は、色々な観点で音量などを測るだけです。 音を測定する基本は音量ですから、どのような条件や、観点でどれくらいの音量となっているかを測定します。

切り口によって、人にとって測った量が音の大きさだったり、 音質だったり、雑音の大きさや、聞こえやすいかどうかだったりという意味になります。

音圧レベル分布は、音の大きさが室内(スキー場など室外もあります)の色々な位置で音量を測り、 分布状態として分析できるようにする測定方法です。

音圧レベル分布は、次のような手順で測定します。

1.測定する場所(測定ポイント)を決定します。

分布なので、室の中を隅々まで分析できるように通常は、複数の場所を適度な間隔で測定します。 測定する位置は、高さも人の耳の位置近くとなるようにします。

2.放送しているように音を出して音量を測定します。

スピーカから測定用の音を出して、騒音計という音量を測定するマイク付きの計測器を使って音圧(SPL)を測定、記録します。

3.全測定ポイントの計測記録を合わせて、音量の分布が出来上がります。

普通は、音圧レベルの最大、最小値を測定し音圧レベル分布の評価を行います。室の隅々まで一面の音圧分布状態が知りたいので、測定ポイントを1つひとつ地道にまわって測定します。

会場によっては、カーレースが行われるサーキットのように全周何キロという大きさのものもありますから、忍耐力がものを言いう作業ですね。竣工までに測定や調整をしなかればなりませんから急いでいます。

劇場コンサートホールのような室内の測定の時は、すぐに走って行ける距離なのでまだ良いのですが...

サーキットは、人が走るところではなくて車が速度を競って走るための距離や幅がありますから...ありがたいことです。(^^;)

音響測定編

音圧レベル分布、伝送周波数特性

「アメニティ&サウンド 音と快適の空間へ」のvol.1〜10に連載していた 音圧レベル分布と伝送周波数特性に関連したコラムをサウンドコラムのページに編集して掲載しました。

サウンド コラム 音響測定編

サウンドコラム 音響測定編 音圧分布

01音圧レベル分布の測定1
測定のご紹介 / 音圧レベル(SPL)とは
02音圧レベル分布の測定2
測定の作業、方法/dBデジベルとは
03音圧レベル分布の測定3
測定に使用する信号 / ノイズ
04音圧レベル分布の測定4
オクターブと周波数 / 音階名
05音圧レベル分布の測定 最終回
測定 / オクターブバンドノイズ

サウンドコラム 音響測定編 周波数特性

06伝送周波数特性の測定1
基音と倍音 / 周波数/オクターブ
07伝送周波数特性の測定2
伝送経路と対象 / 無響室
08伝送周波数特性の測定3
測定1 / スペクトルアナライザー
09伝送周波数特性の測定4
測定2 / フラット再生
10伝送周波数特性の測定 最終回
まとめ / キーワードとバックナンバー

サウンドコラム 音とオーディオの四方山

音響システムやオーディオ、AVに関連した雑記

「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64に 音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。

サウンドコラム 音とオーディオの四方山

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.41〜50

50コーデックキラー
音声圧縮エンコードとノイズ
49自衛隊の大砲を使ったコンサート
チャイコフスキー序曲「1812年」
48デジタルアンプとデジタルスピーカ 6
デジタルスピーカの特徴 2
47デジタルアンプとデジタルスピーカ 5
デジタルスピーカの特徴 1
46デジタルアンプとデジタルスピーカ 4
特徴 3 - 効率、発熱、クロスオーバー
45デジタルアンプとデジタルスピーカ 3
特徴 2 - パワーアンプと伝送
44デジタルアンプとデジタルスピーカ 2
デジタルアンプの特徴 1 - シンプルな構成
43デジタルアンプとデジタルスピーカ 1
D級アンプと消費電力
42プレーヤーとメディアのハイブリッド化
BD / HD DVD / DualDisk
413D音響システムとスピーカ・アレイ
Iosono(アイオソノ)とサラウンド

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.31〜40

InterBEE2003とHD放送(SD,HD,テレビ解像度) / 闇と静寂 / 騒音性難聴の防止薬品 / チェンバロにタンチョウヅルの羽根 / 海の音響技術(低周波ソナー LFAS, SOFAR, SOSUS, 音響トモグラフィー, 深層海流の温度計測) / 開発者の音作りと発想(デジタルの音作りと哲学) / 音効とCGスペクタクル映画(映画の音響効果とリアリティ)

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.21〜30

音響冷却方式と水冷式 / 魔法の杖と音声認識の確率(自動音場調整AVアンプのレビュー) / 過去と周期と予想 / 音の記憶 / 録音テープの「肉声」 / 米国のCD市場の変化とCCCD / 音質?デザイン? / 機械の音のリアクション / 3D音響のトラッキング付き配信(ヘッドホンの立体音響, ヘッドトラッキング) / 地上デジタルTV 開始とInter BEE

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.11〜20

CDを再生できないCDプレーヤー CCCD(Copy Control CD) / 音質は確実に落ちている? / 手軽に音響測定 / アカデミー音響賞、音響効果賞 / デジタルTVの双方向性 / テクノロジーと本質の視点( デジタル・オーディオは高音質か? ) / PCMはCDと同じ? / デジタルアンプの時代( デジタルアンプのコンシューマ化 ) / オーディオ機器への音楽配信 / 家庭の音場補正

サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.01〜10

デジタルオーディオと記録 DVD製造者認識コード(Disc ID) / CD誤り訂正と音質、ピット、誤り訂正 / CDリッピングで音質向上? / パソコンのサウンド機能 / 人間の耳−最も優れた音のセンサー(精密測定用マイク, カクテルパーティー効果) / パソコンの静音設計とノイズ / ホームAVサーバー / TV放送の音声と帯域 / パソコンVS家電 - データ交換 / DVDの評価表現「劇場上映時と」

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