完成したシートをスタジオに持ちこんで映像、音声に振動トラックのMAを行いました。
事前に当社で作成した走行振動の信号と、音声トラックの走行音から加工した振動をもとにトラックを作成しました(ユニットの周波数特性からどのような信号を与える事でシーンの表現ができるかという実験をこの時までに試みてきました)。
映像の振動演出を行う場合、素材の音声信号からユニットの周波数特性にあった成分を抽出してドライヴするのは簡単な方法ですし、そこそこの効果は得られますので、従来、類似振動システムで使われてきました。
しかし、音声信号は、そもそも聴覚を対象とした表現カテゴリーであり、サブウーファー信号には聴覚以外の感覚にうったえる効果を含んではいるものの、当社の考えている振動演出とは少し異なります。
ARIの考えている振動演出はBassShakerを使いシートや床を振動させて映像を見ている人の身体に直接振動を与えることで演出効果を出すことなのです。
ですから、重低音とか低音域といった音の概念と振動とを切り分けて扱っています。ただ、全てのシーンの振動信号を1から作る時間と予算がない場合もありますので、音声信号の中の振動演出に利用できる成分と、別途生成した振動信号の両方を使って振動演出を付けて行きます。
スタジオでは、3分の素材のなかのオンボード映像のダート走行で路上の段差を超えるシーンと雪上走行の雪のかたまりを蹴りながら走るシーンに振動の演出効果をつけました。
ARIはAURASOUND社プロ音響製品の取り扱い代理店です。 製品に関するお問合せ、振動ユニット BassShaker、スピーカーユニットの販売、お見積等、お申し付けください (個人のお客様への通信販売も承ります)。