デルについて
デルの革命
Direct from Dell.
「ダイレクト」戦略で
産業を変える
マイケル・デル、
キャサリン・フレッドマン
国領二郎
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デルは米国に本社のある世界最大級のコンピュータの通信販売メーカーです。
デル は、世界に先駆けてBTO(Built To Order)という注文生産方式による、パソコンの通信販売、ダイレクト販売をアメリカで初めました。
当時、IBMPC互換機のパソコンメーカーの製品は構成を決められたモデルを数種類用意し、ユーザーは、メーカーのセットモデルを選択して購入するという方式が常識であった中、グラフィックボードやメモリ、ハードディスク、ディスプレイなどを個別に指定して注文するBTO方式は、ユーザーにマッチした製品が購入できるため、人気となりました。
BTO方式で、パーツの在庫管理を徹底し、中間の小売を介さずにダイレクト販売することでコストダウンを果たしたデルは、コストパフォーマンスの良い希望どおりの構成のパソコン製品を安く購入できるため人気を博しました。
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世界、日本への進出
創業当時は、IBM PC互換機の1メーカーという状況でしたが、いち早く開始されたユーザーサポートなどによるユーザーの満足度も高く、シェアを伸ばし現在では、世界No.1シェアを誇るメーカーになりました。
日本への進出は10年前と比較的遅く、企業ユーザーが多いメーカーでしたが、2002年には、米国などと同様、個人ユーザーに対する販売が強化され、TV-CF、雑誌広告と露出度も高いこともあって、個人ユーザーのシェアも急速に拡大しています。
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顧客満足度 No.1
さらに、書籍などでも有名なように、CS(顧客満足度)を社員の報酬査定に加えることで、顧客満足度を重視することを社員に徹底し、日本でもコンピュータメーカーのユーザー満足度No.1の座を2年連続で奪取しました。
デルは、3日分しか在庫を持たないといっているように、徹底した合理化、コストダウンと流通の迅速化が行なわれ、世界的なBTO、流通販売を成功させています。
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オンライン販売
創業時には、当然ですが、まだ、パソコン通信ネットワークによるオンライン販売をするようなインフラはありませんでしたので、電話やFAXによる通信販売方式でしたが、米国でのインターネットの普及に伴いオンライン販売が開始されました。
デルは、ダイレクト販売のみで、基本的には小売店、パソコンショップで販売するということがなく、いくつかの店頭にあるデル製品は、ショールーム的に製品が見られるようにするための製品展示です。ダイレクト販売とBTOが基本ですから、オンライン販売方式はデルに適した販売方式といえるかも知れません。
現在では、インターネットのオンラインサイトで、個人用からビジネス用、サーバー製品までオーダーすることができ、およそ、10日から2週間で(オーダーの構成によっては、もっと早く届くようです。パーツの在庫等によって納期が異なります)BTOで注文した製品が届けられます。
BTO(Built To Order), シリーズ
デルの「見積り、購入」のページは、モデルケースとして用意されたセットを元に、オプションでCPU、メモリ、ハードディスクから、周辺機器、サポートオプションまで、見積りや注文ができるようになっています。
BTOオプション
BTOオプションには、大きく分けてCPU、メモリ、ドライブ、グラフィックス、サウンドなど、本体の基本構成を決定する部分と、周辺機器やアプリケーションソフトウェアなどのオーダー、サポート、保証のオプションなどがあります。
シリーズ
デルの製品には、デスクトップのDimensionシリーズ、ノートパソコンのInspironシリーズという個人向けのシリーズと、企業向けのサポート、導入、保守サービスをを持つ、デスクトップのOptiPlexシリーズ、ノートPCのLatitudeシリーズがあります。
InspironシリーズとLatitudeシリーズには、同一のハードウェアのシリーズも存在しますが、ユーザーの必要とするサポートやサービスが個人と企業では異なるため、ラインナップも分けられています。
デスクトップ、ノートPC以外に、3DCGやCADなどのワークステーションPrecisionシリーズ、サーバー、PowerEdge、ストレージのPowerValtなど、モバイル製品からサーバーまで、幅広い製ラインナップになっています。
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モデル
デルのシリーズは、デスクトップであれば、Dimensionブランド内に、「Dimension 4600C」というように製品シリーズがあります。
デルの場合には、「Dimension 4600C」という製品名は、シリーズ名となっていて、他社に見られるような型番はありません。
BTOによって構成されるため全く異なる性能、機能を持つユーザーごとのDimension 4600Cが存在します。
さらに、1製品シリーズは、随時、オプション内容がリニューアルされるため、同一の製品名のシリーズでも、パーツや性能は最新のものに変更されています。
リニューアルは、例えば、新規のCPUが投入されるタイミングや、シリーズラインナップ全体の性能引き上げなどで、通常のシーズンなどとは無関係に行なわれています。
もし、1度ある製品をご覧になって、CPUラインナップなどがご希望と合わなかったとしても、数ヶ月後には、ご希望どおりのラインナップに変化している場合があります。
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例えば、現在のDimensionシリーズは、2003年に入ってからもCPU、HDDなどのラインナップがリニューアルされました。
例えば、昨年 、Dimension 4500Cは(1.70GHz / 2AGHz / 2.26GHz / 2.40BGHz / 2.53GHz)のCPUラインナップで5月に登場しましたが、2003年2月のCPUは、( 2.40GHz / 2.53GHz / 2.8GHz / 3.06GHz )となっています。
このような変更が随時されているため、あらためて新製品などが発表されなくても、全てのシリーズが、最新のスペックの状態になっています。Dimension 4500Cが5月に発表されたからといって、2002年夏の旧モデルということにならず、常に最新のモデルでありつづけています。きっと、新しいCPUが発売されると、該当する製品シリーズに投入されますから、気になるモデルがありましたら、インテルのCPU発売などのタイミングでチェックしてみてください。
インテルのCPUは、おおよそ、発表から4ヶ月程度で市場価格が大きく下がる傾向にあるようです。BTOでCPUの価格を見ると、ボーダーラインとなる分岐点が存在する場合があります。価格差が大きなポイントを起点にCPUを検討なさると、カスタマイズ構成における対CPUコストは考えやすくなります。
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