ヒーリング、リラクゼーション音楽や

音楽医療などの関連書籍 2

音楽医療、ヒーリング音楽

ヒーリング音楽、リラクゼーション音楽に関連した書籍や、音楽医療、音楽療法などの関連書籍です。

振動音響療法 Ｍｕｓｉｃ ｖｉｂｒａｔｉｏｎ ａｎｄ ｈｅａｌｔｈ． 音楽療法への 医用工学的アプローチ トニー・ウィグラム、 チェリル・ディレオ、小松明 \4,200 発行所=人間と歴史社 ISBN：4890071342 　Ａ５ 　353ページ 2003/03

訳者あとがきより
「音楽の心理的、行動科学的な面ばかりではなく、音楽や音を、振動の面からも捉えることにより、音楽療法のブレークスルーを見出す方法を示唆しているように見える。音楽というある意味ではとらえどころのないものを扱う音楽療法は、それを科学的にすることの困難さを痛感することが多い。音楽や音を振動という面から捉えると、それをサイエンスの土俵に乗せる糸口の1つが見出せる可能性を感じさせる」

第1部　振動音響療法の基礎
第2部　研究、臨床・事例報告
第3部　臨床および専門家としての問題
日本における音楽振動の利用状況

ポール・ノードフ 音楽療法講義 Ｈｅａｌｉｎｇ ｈｅｒｉｔａｇｅ． 音楽から学ぶこと ポール・ノードフ、 クライヴ・ロビンズ、 キャロル・ロビンズ \2,940 発行所=音楽之友社 ISBN：4276122767 　Ｂ５ 　222ページ 2003/03

「ノードフ＝ロビンズ音楽療法」の創始者であるポール・ノードフが、音楽療法を学ぶ学生たちとともに、調性音楽の美しさやおもしろさを探求し、それを音楽療法でどのように生かしていくのかを探ったもので、ノードフ生前の貴重な記録であり、ノードフ＝ロビンズ音楽療法を理解する上での必読の書である。

J.S.バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューマン、ドビュッシーをはじめ、ガーシュイン、ファリャ、モンポウ、ホアキン・ニン＝クルメル、レクオーナなど、幅広く曲が取りあげられ、中国や日本の音楽についても言及されているところが興味深い。また、音楽の分析を学ぶ上で、一般の音大生や音楽ファンにとってもおもしろく読める。
　

ドラミング The healing power of the drum. リズムで癒す心とからだ ロバート・ローレンス・ フリードマン、 佐々木薫 \2,100 発行所=音楽之友社 ISBN：4276122406 　Ａ５ 　206ページ 2003/03

ドラムを叩いて健康になろう！ドラムを叩く、この単純な行為が、さまざまなレベルの心身の障害を取り除くことにいかに役立つか。不安定な思春期の子ども、ストレスに苦しむ会社員、あるいはアルツハイマーやパーキンソン病に悩む患者などを対象に、ドラム・ファシリテーターとして、また心理療法士として豊富な経験を持つ著者が、ドラムとリズムの持つ底知れない「癒しの力」を具体的・実践的に語る。

精神科領域における 音楽療法ハンドブック 久保田牧子 \1,575 発行所=音楽之友社 ISBN：4276122783 　Ａ５ 　118ページ 2003/06

精神科医療での音楽療法は多く行われているが、その全体にわたって書かれたテキストはない。本書は長年精神病院で音楽療法士としての実績を積み重ねてきた著者が、現場の視点を大切にして全体について記述したわかりやすい書籍である。

精神科医療ではどんな療法が行われていて、その中で音楽療法はどんな位置を占めているのか、またどんな精神疾患が音楽療法の対象となり、各々どのようにセラピーが行われているのか。音楽療法の形にはどんなものがあり、各々具体的にどのように行われているのかなど、簡単に症例を挙げながら書かれている。

分析的音楽療法とは何か Essays on analytical music therapy. メアリー・プリーストリー、若尾裕 \3,570 発行所=音楽之友社 ISBN：4276122775 　Ａ５ 　341ページ 2003/09

分析的音楽療法の創始者であるメアリー・プリーストリーの小論文集。豊富な臨床経験を持つ著者が、その音楽的感性と人間心理についての深い理解力を生かし、即興演奏を用いた「音楽精神療法」である分析的音楽療法を、基礎・治療関係・音楽・理論・治療課程などの側面から、事例研究を交えてわかりやすく説明している。

また、精神病患者のみならず、一般の児童や成人などへの応用の可能性についても述べている。さらに、インターセラピーとよばれる自己分析の経験をつむ独自のトレーニングについても紹介している。

フロイト、ユング、クラインなどの精神分析理論にもとづいた分析的音楽療法は、現在ノードフ＝ロビンズ音楽療法、GIM、行動音楽療法などと並んで、音楽療法の分野の中でもっとも代表的なモデルとして位置づけられている。本書は、著者自身が22歳のときに精神病を患ったという貴重な人生経験に基づいた、次世代へのメッセージともいえる。